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規格· 20分で読める· ラムネ 編集部

寝たきりの家族のマイナンバーカード写真 ── 国の取扱いと撮り方

立位や座位が保てない方は、無地の明るい色のシーツの上に仰向けになり、顔の正面から撮ることも可と、カード発行機関の J-LIS(マイナンバーカード総合サイト)が案内しています。ただし「補助者が写り込まないよう注意」とも書かれており、支えながら撮るご家族はここで行き詰まります。申し出の 3 ルート、自治体の訪問撮影、ベッドサイドの手順を一次情報で整理しました。

目次
  1. 01まず自治体に電話する(無料で撮ってもらえる場合がある)
  2. 02国が示している取扱いの原文
  3. 03理由を申し出る三つのルート
  4. 04支えないと撮れない、でも支える人は写せない
  5. 05ベッドのそばで撮るときの手順
  6. 06写真の規格と、公式が書いている注意
  7. 07違うのはルールではなく、案内しているかどうか
  8. 08費用の見取り図
  9. 09私たちができること・できないこと
  10. 10写真が要る、ほかの書類
  11. 11よくある質問

写真館にも証明写真機にも、ご本人を連れて行けない。介護ベッドのそばでスマートフォンを構えたまま、手が止まる。片手で頭を支えないと顔が横に倒れてしまう。でもその支えている手は写ってはいけないと書いてある。── 寝たきりのご家族のマイナンバーカードを作ろうとして、いちばん多くの方が行き詰まるのが、この場面です。そして、そのベッドの上でどう撮るかを詳しく書いたものは、探してもほとんど見つかりません。

先に結論を三つ書きます。ひとつめ、適切な規格の写真が撮れない場合の取扱いは、国が全国共通で案内しています── 一部の自治体が独自に決めた特例ではありません。ふたつめ、職員が自宅まで来て顔写真を無料で撮ってくれる自治体があります。みっつめ、申し出ても必ず通る制度ではありません。公式のページにその留保がはっきり書かれています。

まず自治体に電話する(無料で撮ってもらえる場合がある)

自分で撮る前に、確認しておきたい制度があります。出張申請受付(訪問申請受付)です。職員が自宅や施設を訪問して申請を受け付ける仕組みで、実施している自治体では顔写真の撮影まで、その場で行っています。堺市の案内には「無料!写真撮影サービス!」とあり、「病気や障害、要介護などにより外出が困難な方については、職員がご自宅までお伺いし、マイナンバーカードの申請をお手伝いします」と書かれています。総務省のマニュアルも「出張申請受付は、施設等だけでなく希望する者の個人宅等を、市区町村職員が訪問して行うことも可能です。」としています。

ただし全国どこでも使える制度ではありません。マイナンバーカード総合サイトの FAQ も、役所での撮影について「役所等で写真撮影が可能か否かについては、市区町村によって対応が異なります。」と書いています。だから電話で聞くのが最初の一歩になります。

聞くことは三つです。「外出が難しい家族の自宅へ、職員に訪問して申請を受け付けてもらえますか」「そのとき顔写真は撮ってもらえますか」「本人が受け取りに行けない場合、受け取りはどうなりますか」。三つめは写真とは別の手続きですが、ケアマネジャーや主治医に書類を書いてもらう時間がかかることがあるので、同じ電話で聞いておくと後戻りが減ります。

はじめの二つに「できます」と言われれば、この先は読まなくてかまいません。実施していない場合、あるいは訪問の順番待ちが期限に間に合わない場合に、自分で撮ることになります。

国が示している取扱いの原文

マイナンバーカード総合サイト(運営は地方公共団体情報システム機構=J-LIS)の「顔写真のチェックポイント」には、〈やむを得ない理由がある方のマイナンバーカード用写真について〉という見出しの注意書きがあります。

やむを得ない理由により適切な規格の写真を撮影できない場合、以下のいずれかのご対応をいただくことで使用可能といたします。

── マイナンバーカード総合サイト「顔写真のチェックポイント」

効果として書かれているのは「使用可能といたします」です。「受理されます」ではありません。そして同じ枠の中に、次の留保が続きます。

※各市区町村の窓口で、マイナンバーカードの交付時にご事情を確認させていただく場合がございます。顔写真が規格外(暗い、トリミングができない等)である場合や、顔写真以外の理由で不備となることがありますのでご注意ください。

対象となる方の例は二つに分かれています。一方は宗教上または医療上の理由で頭部を覆う写真を使う方、もう一方が寝たきりの方などで、そちらの原文はこうです。

幼児、障がいのある方又は寝たきりの方等

例/幼児や障がいのある方など、立位や座位が保てない方(無地の明るい色のシーツの上に仰向けで横になり、顔の正面からの撮影も可。補助者が抱きかかえる、又は支えて撮影する場合は、補助者が写り込まないよう注意。)/寝たきり、身体や顔に麻痺のある方で顔の正面からの撮影が困難な方、視線が定まらない方、目が開けられない方/車椅子やチューブが写り込んでしまう方

── マイナンバーカード総合サイト「顔写真のチェックポイント」

その総務省マニュアルの資料編には「使用可能な写真として認められる場合の参考例」が 5 つに分類して載っています。寝たきりの方に関わる部分を抜き出します。

総務省マニュアルが引用する参考例(令和 5 年 3 月 29 日付け事務連絡)から、寝たきり・在宅介護に関わる部分
② 医療上の理由の場合医療器具と判断できる場合※として「車椅子、ペースメーカー、首や鼻等に装着しているチューブ、ベッドや布団(寝たきりの場合)、眼帯、ガーゼ、絆創膏 等」が挙げられている
④ 障がいのある方の場合事故や顔面麻痺等による顔の歪み等により正面を見ることが難しい、視線が定まらない場合「障がいを理由に日常的に眼帯、サングラス、ガーゼ、絆創膏等を着用している場合」も同じ分類に挙げられている
⑤ 寝たきりの方の場合枕やシーツ等が写りこんでいる場合この分類に挙げられているのはこの一項目だけ
リストの位置づけ「以下の場合以外でも、使用可能となる場合あり。」例示であって、これだけに限るという書き方ではない

ベッドや布団の写り込みが明記されているのは、この総務省マニュアルだけです。介護ベッドや掛け布団が画面に入ってしまうことを、国は最初から想定している ── 在宅で撮る場合の拠り所はこの一文です。

理由を申し出る三つのルート

申し出の方法は、J-LIS の FAQ に 3 通り示されています。窓口・郵送・電話のどれもご家族が動ける手続きです。共通しているのは、先に写真を用意してから申し出ることです。

  1. 1

    写真を撮って、手元に用意する

    FAQ には「申告にあたり申請に使用または使用予定の顔写真をご用意ください。」と書かれています。まず撮る、それから相談する、という順番です。撮り直しを求められる可能性を考えて、候補は数枚残しておいてください。あわせて、申請書 IDを手元に出しておいてください。窓口と電話で申し出るときに伝える番号(半角数字 23 桁)で、住民票の住所に簡易書留で届いた個人番号カード交付申請書に記載されています。見つからない場合は、QR コード付きの交付申請書を送ってもらえるかを、お住まいの市区町村に確認してください。
  2. 2

    市区町村の窓口で申し出る場合

    「お住まいの市区町村に適切な規格の写真を撮影できない理由と申請書IDをお伝えください。」とされています。窓口申請の場合、総務省のマニュアルでは、市区町村から J-LIS のヘルプデスクへ連絡する流れが示されています。つまり窓口の職員が取り次ぐ手続きです。
  3. 3

    郵送で申請する場合

    「顔写真貼り付けのうえ、交付申請書の表面の氏名欄に理由を記載して、交付申請書を送付ください。」とされています。同じ J-LIS の別のページには「適切な規格の写真が取れない箇所がわかるように記載していただく必要があります」という補足があり、「病気により片目が開かない」のように具体的に書く例が示されています。
  4. 4

    電話で申し出る場合

    マイナンバー総合フリーダイヤル0120-95-0178(音声ガイダンス 1 番)。FAQ には「お電話いただいた際、申請書ID、お写真の写り方、申請日(申請予定日)をお伺いいたします。」と書かれています。申請書 ID・写真をどう撮ったか・申請日の 3 点を先にメモしておくと、電話が短く済みます。

支えないと撮れない、でも支える人は写せない

原文をもう一度置きます。

補助者が抱きかかえる、又は支えて撮影する場合は、補助者が写り込まないよう注意。

頭が安定しない方を仰向けにして正面から撮ろうとすると、多くの場合、頭の位置を保つために誰かの手が必要になります。その手は写ってはいけない。この二つを同時に成り立たせるのは、一人ではほぼ不可能です。それでも、編集部が見た範囲では、解説はどれも「注意しましょう」の一行で終わっていました。

では実務としてどうするか。撮り方の側でできることが三つあります。いずれも「後から消す」のではなく、最初から画面に入れないための工夫です。

  1. 1

    支える位置を、顔よりも下・外へ逃がす

    頭の左右から手で挟むのではなく、後頭部の下や肩の下から支えると、手が顔の高さより低い位置に来ます。真上や正面から撮ったとき、顔のまわりに手が入りにくくなります。枕の下に手を差し込んで角度をつける方法も同じ考え方です。
  2. 2

    手ではなく、丸めたタオルで頭の位置を安定させる

    バスタオルやフェイスタオルを筒状に丸めて、頭の左右に置いて、左右に倒れないようにします。人が持たなくて済むぶん、写り込みの心配が消えます。ただしタオルの色や柄が背景として写るので、無地の明るい色を選び、顔の輪郭にかからない位置に置いてください。ご本人の負担にならない範囲で、短時間で切り上げるのが前提です。
  3. 3

    二人で分担して、支える人はカメラの反対側に回る

    一人が支え、もう一人が撮る。支える人はカメラから見てご本人の向こう側(頭の上側)に回り込み、腕だけを伸ばして支えます。真上から撮る構図なら、撮影者が立つ位置と支える人の位置を 180 度ずらすのが基本です。

ベッドのそばで撮るときの手順

マイナンバーカード総合サイトが挙げている撮り方は「無地の明るい色のシーツの上に仰向けで横になり、顔の正面からの撮影も可」です。ここに書かれている条件は「無地」「明るい色」「仰向け」「顔の正面から」の四つで、それ以外は決まっていません。介護ベッドの上でこの四つに近づけるための手順を、順に並べます。

  1. 1

    体調のよい時間帯を選ぶ(ここがいちばん大きい)

    どの時間帯が落ち着いているかは、毎日そばにいるご家族がいちばん正確に分かっています。写真の側から付ける条件は二つだけです。日中の明るい時間であること5 分で切り上げられること。この二つが重なる時間を一つ選んでください。訪問看護やヘルパーの方が入っている時間に合わせられるなら、支える人も頼みやすくなります(あらかじめ一言相談しておくと確実です)。
  2. 2

    無地の明るい色のシーツやタオルを敷き、しわを伸ばす

    柄物は避けます。公式の不適切な写真の例には「背景に柄がある」「背景に影がある」が並んでいます。ベッドの上でそのまま撮ると、枕カバーの模様、シーツのしわ、柵の影が背景として写り込みます。シーツやタオルは端を引っ張ってしわを伸ばし、頭の周囲だけでも平らな面を作ってください。
  3. 3

    画面に入る生活用品をどける

    ベッドの周りには、吸引器や点滴スタンド、洗面器、おむつのパックなどが置かれていることが多いはずです。撮る前に、カメラの画面を見ながら写り込むものを片側へ寄せます。動かせないものがあるときは、ベッドは動かさずに、撮影者の立ち位置を変えて物が入らない角度を探してください。ベッドのそばで撮る場合、撮り直しの原因になりやすいのが背景の写り込みです。
  4. 4

    明かりの向きを決めてから構える

    仰向けの方を真上から撮ると、覗き込んでいる撮影者とスマートフォン自身の影が顔に落ちます。天井照明の真下は避け、日中にカーテンを開けて、窓明かりが頭の側または斜め前から入る向きに構えてください。画面の中で顔に影の線が出ていたら、立ち位置を半歩ずらすだけで消えることがあります。公式の不適切な写真の例には「顔に影がある」が挙げられ、規格外の例としても「暗い」が挙げられているので、夜に蛍光灯一灯で撮るのは避けたい条件です。
  5. 5

    真上または顔の正面から、近づいて撮る

    仰向けなら真上から、上半身を起こせるなら正面から。カメラは顔と上半身が画面いっぱいに入るところまで寄せます。遠くから撮って後で切り出すと、拡大した分だけ画像が粗くなります。ただしスマートフォンを顔に近づけすぎると輪郭が歪むので、腕を伸ばした距離より少し近いくらいを目安に、ズームではなく、自分が動いて距離を調整してください。
  6. 6

    写真の中で顔が縦向きになるようにしておく

    仰向けの方を横から撮ると、写真の中では顔が横倒しになります。撮ったあとにスマートフォンの写真アプリで回転させて、顔が縦向きになるようにしてからアップロードしてください。ラムネ AI 証明写真に、画像を回転させる機能はありません。写真アプリで見えている向きが、そのまま処理される向きになります。
  7. 7

    連写して、その場で拡大確認する

    連写(バーストモード)で何枚も撮り、その場で画面を拡大して確認します。操作は機種によって違います。見るのは支える手が写っていないか/顔に影が落ちていないか/背景に物が入っていないか/ピントが合っているかの四点です。ベッドから離れてから気づくと、また体調の良い時間帯を待つことになります。

撮れた写真は、背景を無地に整えて規格の縦横比に切り出せます。アップロードと仕上がりの確認は無料。ご本人をもう一度起こす前に、いまある 1 枚で確かめられます。

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写真の規格と、公式が書いている注意

撮る前に、規格そのものを確認しておきます。以下はすべてマイナンバーカード総合サイトと同サイトの FAQ に書かれている内容です。

マイナンバーカードの顔写真(マイナンバーカード総合サイト/同 FAQ、2026 年 8 月確認)
撮影時期最近 6 ヶ月以内に撮影FAQ では「直近6ヶ月以内に撮影した、正面、無帽、無背景のものに限られます」
基本条件正面、無帽、無背景のもの白黒の写真でも可
サイズ(郵送・窓口申請)縦 4.5cm × 横 3.5cm裏面に氏名、生年月日を記入。FAQ では「パスポートサイズ」と説明されている
ファイル形式(オンライン申請)jpeg / jpg(heic は不可)HEIC 不可の明記は FAQ のみ
カラーモードRGB カラーCMYK カラー等は不可
ファイルサイズ20KB 〜 7MB
ピクセルサイズ幅 480〜6000 / 高さ 480〜6000 ピクセル
カード上の仕上がり縦 2.75cm × 横 2.20cm に縮小して貼付提出した写真がそのまま印刷されるわけではない
紙に印刷する場合写真用紙への印刷が求められているFAQ「普通紙に印刷された場合、印刷・インクの滲み等で画像が不鮮明となることで、不備になる可能性がございます」

不適切な写真の例は、全部で 24 項目挙げられています。そのうち「椅子などの背景がある」「背景に影がある」「背景に柄がある」「顔に影がある」「ピンボケや手振れにより不鮮明」といった、ベッドの上での撮影でそのまま当てはまるものが並んでいます。少し古い告知ですが、同サイトの 2020 年 2 月 20 日のお知らせには「オンライン申請においては、再申請(申請不備)の 8 割弱が顔写真不備によるものです」とあり、室内撮影で背景に家具が写り込む例が挙げられています。背景は、それだけで撮り直しの理由になります。

違うのはルールではなく、案内しているかどうか

「自治体によって対応が違う」とよく言われます。実際に何が違うのかを、公式ページを見比べて確認しました。

まず、ルール自体は国が全国共通で示しています。にもかかわらず、それを自らのページで案内している自治体と、まったく触れていない自治体があります。編集部で 31 市区町村の公式ページ(松山市・糸満市・横浜市・大阪市・岡山市・堺市・川崎市・さいたま市ほか)を開いて本文を確認したところ、この撮影方法の原文を載せていたのは 2 市だけでした。残りのページは、この取扱いに触れず、代理受取のときに使う顔写真証明書や、職員が訪問する出張申請受付の案内を載せていました。これは検索で見つけたページを集めたもので、全国の割合ではありません。それでも、窓口でこの取扱いの説明を受けられないことは十分にありえます。

そして、撮影そのものへの対応にも差があります。J-LIS の FAQ に書かれている一文がその根拠です。

役所等で写真撮影が可能か否かについては、市区町村によって対応が異なります。お住まいの市区町村へお問い合わせください。

── マイナンバーカード総合サイト よくあるご質問

費用の見取り図

費用だけで決められる話ではありません。金額とあわせて、何人の手が必要かも並べます。

寝たきりの方の顔写真を用意する方法と費用(2026 年 8 月時点で確認できた範囲)
自治体の出張申請受付顔写真の撮影は無料実施している自治体のみ。事前予約制で、当日はご家族や介助者の同席を求められる場合がある
出張撮影サービス(一例)¥30,000(税込)要介護の方への対応をうたう 1 社の料金。対応エリアは埼玉県全域・東京都全域。相場ではなく一例
ご家族が撮って、そのまま出す¥0オンライン申請なら紙の写真は要らない。背景と写り込みを撮影時に自分で整えられればこの経路
ご家族が撮って、ラムネ AI 証明写真で整える¥200背景を無地に整え、選んだ規格の縦横比で切り出す。紙の写真が要る場合は下の行の印刷代が加わる
(上に加えて)コンビニで L 判印刷¥30〜¥40郵送・窓口申請で紙の写真が必要な場合。L 判はローソン・ファミリーマート・ミニストップ・ポプラで ¥30、セブン-イレブンで ¥40(2026 年 8 月時点)

出張撮影が高いという話ではありません。カメラマンが機材を持って来て背景布を張ってくれるので、撮影の場をご家族が一人で成立させなくて済みます。支える人が確保できない状況では妥当な選択肢です(1 社の料金しか確認できていないので「相場」とは書けません)。逆にご家族が撮る方法が向いているのは、体調の良い時間帯が読めない場合です。予約した日にちょうど落ち着いているとは限りませんが、手元のスマートフォンならその日その時間に撮れます。

私たちができること・できないこと

ラムネ AI 証明写真ができるのは、背景・切り出し・位置合わせまでです。

できること

  • ご家族が撮った写真の背景を無地(白など)に整えること。ご本人に接している掛け布団や枕が、どこまで背景として扱われるかは写真によって変わります。仕上がりは購入前に画面で確認できます。
  • 選んだ規格(マイナンバーカードなら縦 4.5cm × 横 3.5cm)の縦横比で切り出すこと。顔の位置と大きさは、調整画面のガイド線とミリ数の入力欄で 0.1mm 単位に合わせられます。
  • コンビニの L 判用紙に並べた印刷用シートと、オンライン申請用のデータを、どちらも受け取れること。

できないこと

  • この写真で受理されるかどうかの判断。決めるのはカード発行機関と市区町村の窓口です。姿勢や視線が受け入れられるかも、私たちの側では判断できません。
  • 「支えている人だけを消す」処理。背景の処理は人物と背景を分けるもので、触れている手を選んで取り除くものではありません。だからこの記事では、支える位置で最初から画面に入れない方法を先に書きました。

いま手元にある 1 枚で、試せます

ベッドのそばで撮った写真をアップロードすると、背景が無地に整い、マイナンバーカードの規格(縦 4.5cm × 横 3.5cm)の縦横比で切り出されます。顔の位置と大きさは、調整画面のガイド線とミリ数の入力欄でご自身で合わせられます。ここまでは無料です。仕上がりを画面で見てから ¥200、気に入らなければ支払わずに別の写真に差し替えられます(写真が使えるかどうかの判断は市区町村の窓口です)。ご本人をもう一度起こして撮り直す前に、いまある写真で確かめられます。

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写真が要る、ほかの書類

介護が始まると、マイナンバーカードだけでなく書類の手続きが一度に増えます。同じ 1 枚が使い回せるとは限らないので、寸法が違うものを先に把握しておくと、無駄な撮影を減らせます。以下は各制度の公式情報で確認した範囲です。

顔写真が必要な書類(2026 年 8 月時点で公式情報を確認した範囲)
マイナンバーカード縦 4.5cm × 横 3.5cm新規・更新・再交付。撮影が難しい場合の取扱いあり(本記事の主題)
運転経歴証明書縦 3cm × 横 2.4cm運転免許を返納した方の写真付き身分証。窓口によって要否が変わる(下記)
身体障害者手帳多くの自治体で縦 4cm × 横 3cm国の省令に寸法の規定がなく、サイズは自治体が定める。必ずお住まいの自治体で確認
精神障害者保健福祉手帳縦 4cm × 横 3cm厚生労働省の実施要領。脱帽・上半身、申請から 1 年以内の撮影。更新時の写真は「必要に応じ」
パスポート縦 4.5cm × 横 3.5cm※ 申請書類の代理提出はできるが、受領はご本人のみで代理人不可。写真より前に制度の壁がある

厚生労働省の介護保険事業状況報告(年報)によると、要介護・要支援認定者数は令和 5 年度末(令和 6 年 3 月末)現在で 708 万人です。ただしこれは認定を受けている方の総数で、要介護 4 は 12.6%、要介護 5 は 8.3%。認定を受けていることと、寝たきりであることは別の話です。「寝たきりの方が何人いるか」を示すものは、現行の公式統計には見当たりませんでした。

参考リンク

よくある質問

寝たきりの家族のマイナンバーカード写真、どこから手をつければいいですか。
まずお住まいの市区町村に、職員が自宅へ訪問して申請を受け付ける制度(出張申請受付)があるか聞いてください。実施している自治体の例では、職員が自宅を訪問して申請用の顔写真を無料で撮影しています(堺市など)。総務省も、個人宅等を市区町村職員が訪問して行うことも可能だと書いています。ただし実施していない自治体もあり、役所での撮影についてマイナンバーカード総合サイトは「市区町村によって対応が異なります」としています。まず聞く、が最初の一歩です。
支えている手が写ってしまいました。そのまま出していいですか。
私たちには判断できません。マイナンバーカード総合サイトの原文は「補助者が抱きかかえる、又は支えて撮影する場合は、補助者が写り込まないよう注意。」で、写らないようにという指示です。写ってしまった場合の扱いは公式のどの文書にも書かれていません(人の手や物体の写り込みが明文で許容されているのは、総務省マニュアルが引用する参考例のうち「乳幼児の場合」だけです)。撮った写真を手元に用意して、市区町村の窓口またはマイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)に相談してください。
元気だったころに撮った写真を使えますか。
使えません。マイナンバーカード総合サイトは「最近6ヶ月以内に撮影」を条件として挙げており、FAQ にも「使用する顔写真は直近6ヶ月以内に撮影した、正面、無帽、無背景のものに限られます」と書かれています。体調が変わる前の写真を残しておいても、申請の時点で 6 か月を超えていれば使えません。
顔写真なしのマイナンバーカードにはできませんか。
できません。顔写真が不要になるのは「交付申請者が申請時に1歳未満である場合」だけで、高齢の方には適用されません。顔写真を用意するか、撮影が難しい理由を申し出るかのどちらかになります。
本人が窓口に行けません。家族が代わりに申請できますか。
撮影が難しい理由の申し出は、窓口で伝える・交付申請書の氏名欄に理由を書いて郵送する・フリーダイヤルに電話する、の 3 通りが公式に示されていて、いずれもご家族が動ける手続きです。一方、オンライン申請サイトの利用規約は代理人について「申請者が15歳未満または成年被後見人の場合、法定代理人が本サイトの利用者とする」と定めているだけで、それ以外で家族が代わって申請できるかは規約から読み取れません。受け取り(交付)も申請とは別の手続きです。ご自身のケースは市区町村の窓口で確認してください。
目が開けられません。視線も定まりません。それでも申請できますか。
マイナンバーカード総合サイトは、やむを得ない理由がある方の例として「寝たきり、身体や顔に麻痺のある方で顔の正面からの撮影が困難な方、視線が定まらない方、目が開けられない方」を挙げています。該当する場合は、写真を用意したうえで 3 通りのいずれかで理由を申し出る流れです。ただし同じページには「各市区町村の窓口で、マイナンバーカードの交付時にご事情を確認させていただく場合がございます」「顔写真以外の理由で不備となることがありますのでご注意ください」とも書かれています。申し出れば必ず通る制度ではありません。
窓口で「顔写真証明書」を渡されました。これが特例の書類ですか。
別の制度です。個人番号カード顔写真証明書は、本人が窓口に来られず代理人がカードを受け取るときに、顔写真付きの本人確認書類が用意できない場合に使う書類で、病院長・施設長・介護支援専門員などが作成します。カードに載せる顔写真の規格の話ではありません。窓口では「カードに載せる顔写真をどうするか」と「受け取りのときの本人確認をどうするか」を分けて聞いてください。

自分で撮ることになったら、ここから

まずは市区町村への電話 ── それでも自分で撮ることになったら、手元の写真で試せます。背景を無地に整え、規格(縦 4.5cm × 横 3.5cm)の縦横比で切り出し、顔の位置と大きさは調整画面でご自身で合わせられます。アップロードと仕上がりの確認は無料で、見てから ¥200。コンビニ印刷は L 判 ¥30 から。出張撮影を手配する前に、いまある 1 枚で確かめてみてください。

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ラムネ 編集部公開: 2026年8月19日

本記事の事実関係は、公的機関の一次情報(公式サイト・公示資料)を確認した上で掲載しています。

参考・出典

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